musescore3は、記号の自動位置調節が効いて便利に!
(この記事は2019年1月の投稿です。musescoreのバージョンアップはとても頻繁なため、最新の情報を反映していない可能性があります。ご注意ください。)
いつのまにかメジャーバージョンアップを果たし、ver3となった譜面作成ソフトのmusescoreです。もともと大変高機能なソフトで、これがなければ作曲などできないほど頼りにしているのですが、さらにパワーアップしたようですね。
新機能一覧は、こちらのページから。日本語トップページからだとなかなか見つかりませんね。
https://musescore.org/en/handbook/developers-handbook/release-notes/release-notes-musescore-3
1番の注目点は、アーティキュレーションの位置の自動調整が効くようになったことです。musescore最大の弱点が克服されたかも?バージョン2のときは、スラーや強弱記号などを配置すると、下の画像のように音符や隣の五線とぶつかることが頻繁で、その都度手動で調整しなければいけませんでした。
今回のバージョンアップにより、記号がぶつかりそうな箇所での自動調節がはたらくようになったため、特に手を加えなくてもきれいに表示されるようになりました。過去に作成したファイルは、開くときに位置を修正するかどうか尋ねられますので、「はい」を選んで開けばスッキリ整った状態に。
フルスコアはスペース不足でうまくいかなかったので、譜表のサイズを小さく(フォーマット→ページの設定→譜表のスペース)するときれいになりました。未調整でもだいぶ見やすいですね。
このスコアの楽曲(ピアノ協奏曲)は、下のYoutube埋め込みでお聞きいただけます。
情報量が多くなると重くなる現象は同じ
musescoreはフルスコアで情報量が多くなると重くなってくるので(最新のCPUでも)、ファイルを分割して作業するのが基本でした。上のスコアの小節番号が小さいのもこのためです。バージョン3での軽量化を期待していたのですが、この現象は変わらないようです。
バージョン3で新たに気になったのは、データ量がそこそこ多い(4パート、300小節ほど)ファイルを開いた状態で、MIDIキーボードを弾いて和音を鳴らすと発音に大幅な遅延が起こるということです。通常のプレイバックでは問題ありませんが、Win, Mac両方の環境で発生しました。解決方法はただいま調査中です。鍵盤を弾きながらアイディアを練る場面ではストレスがたまりそう。
そうはいっても、ありがたい存在
色々書きましたが今の時代、こういった高機能なソフトがフリーで入手できるのは本当に驚くべきことです。
昔、Finale廉価版のPrintMusicを使っていましたが、これは機能制限が多く作りたい楽譜を作れずに苦労していました。小節の途中でヘ音記号からト音記号にチェンジすることはできませんし、五線の上下にまたがる記譜もできませんので、ちょっと凝ったピアノ譜を書こうとしたらお手上げ状態に。
実はNotionも以前購入しており、ちょっとお金を出せば最新バージョンにできるのですが、musescoreがなかなか万能なのでバージョンアップの機会を完璧に見失っています。