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平方根分野の難所!掛け算と割り算をていねいに

平方根の学習分野は、掛け算と割り算が一つの難所となります(これを乗り切れば、平方根の8割ぐらいはクリアーしたことになります)。なるべくていねいに計算過程を書いてみましたので、ご覧下さい。掛け算と割り算、各3問用意しました。

はじめに

まず、ルートの計算で大事なことを確認しておきましょう。

ルートの外の数は外どうし、中の数は中どうしでかけ算する。
ルートは2乗すると根号が外れる。

ルート計算は、ブロックパズルのゲームみたいなものと考えればよいと思います。ゲームだと「4個同じ色をそろえると消える」「一列そろえると消える」という感じでブロックを整理していきますが、平方根は「同じものを2個そろえるとルートが消える」ので、どんどん根号を消していく方法で考えます。

掛け算

その1

まず、基本的な問題です。掛け算に取りかかる前の準備として、ルートの中身を素因数分解して小さくします。このやり方に不安がある場合は、「ルートの中身を小さくする方法」の記事もご覧下さい。

ルートの中身を小さくした上で、かけ算していく。

その後は、ルートの中と外で別々に掛け算してまとめていきます。

その2

ルートの中身を素因数分解しても小さくできない場合は、とりあえずルートの中で掛け算に分解するという方法をとります。このタイプの問題は、掛け算にバラしたときに共通する数(因数)が出てくることが多いので、これを2個そろえればルートが外れます。

ルートの中身を小さくできないときは、ルートの中でかけ算に分解する。

こうやって、「同じ数のルートを2個見つける」という方向で整理していくと上手くいきます。

その3

掛け算の最後に、ちょっと手間のかかる計算をご紹介。方法1は、いったんルートの中身を小さくした上で、さらにルートの中を掛け算に分解していきます。無駄な計算をなるべく排した理想的なやり方ですが、最初のうちはわかりにくいかもしれません。

ルートのちょっと複雑なかけ算の、2通りのやり方

方法2は、面倒なことを考えず、とりあえず整数どうし・ルートどうしで掛け算します。掛け算すると「なんだかルート18は大きいぞ。中身を小さくできるかも?」と気付くので、後から素因数分解して直していく方法です。少し回り道ですが、見た目はすっきりしているかも。

割り算

割り算は、分母にルートが残らないようにする「有理化」が必要な場面に注意。分数を通分する要領で、上下に同じ数をかけてルートを消します。

その1

掛け算と同様、ルートどうしの割り算も可能です。あらかじめ約分して、後の計算をできるだけ楽にしましょう。

ルートの割り算と有理化

最後に有理化して完了。

その2

少し数が複雑になりましたが、やり方は同じ。手際よく約分していきましょう。

少しだけ複雑になったルートの割り算

約分し忘れ・有理化し忘れ、いずれにも注意を払いましょう。

その3

最後は、3つの数の乗除が混ざった計算です。この場合は、1つの大きな分数に全部の数を乗せるように解いていくのが定番。最後の「×ルート21」は、なぜか分母に書いてしまう(手前の割り算につられた?)人をよく見かけるので注意しましょう。

ルートのかけ算・割り算の根号計算

後はこれまでと同様、ルートの外と中でそれぞれ別個に約分して整理していきます。今回のように、難しい計算なしにまとまることも多いので、難しそうと尻込みしないで、まずは解いてみることが大事です。