Pianoteqのスタンドアロン版は、曲のアイディアを練るのに便利
Pianoteqはサンプルベースのピアノ音源に比べ、鍵盤やペダルの挙動が本物のピアノに近いということで、作曲用途のみならずピアノ練習用でもよく用いられているようです。
そのためか、スタンドアロン版は演奏の録音機能がついていて、わざわざDAWを起動しなくても弾いた曲を記録し、オーディオやMIDIで書き出すこともできます。練習用途でしたら、毎日の成果を記録しておくことで、きちんと弾けていない部分を客観的に分析し、上達度を確かめるといった使い方ができそうです(ピアノの練習を思い切りサボっている私が、あまり偉そうに言える話ではないですが……)
スタンドアロン版に録音機能があるのは便利!
私の持っているPianoteqは一番廉価なStage版(音作りがほとんどできない)ですが、録音機能に関してはおそらく上位と変わらないはず。
実は録音ボタンを押さなくても、前に弾いたフレーズの記録を自動的に保存しておいてくれます。これは作曲用途では大変便利で、鍵盤を触っているうちに「これはいい!」というフレーズができあがったら、その部分をストックしておくのに役立ちます。
さらに、これは最近気付いた機能なのですが、画面上中央にごく小さなピアノロールの表示があるところ、これを右クリックするとメニューが現れ、任意のところで録音をカットすることができます。ピアノロールはとても小さいので、狙った箇所をぴったり切り出すのは少し大変ですが、それでも大変ありがたい仕様です。
実はこれに気づく前、保存しておきたいほんの数秒のフレーズのために、自動記録された数十分ほどの演奏(大部分はダラダラと適当に弾いて無意味)を丸々保存しており、管理に困っていました。やはりきちんとマニュアルは読んでおけということでしょうか。
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演奏の自動記録、他の環境ではできる?
Cubase
演奏データの自動保存については、DAWではCubaseに「非録音時の MIDI 入力データを記録 」する機能があり、バージョン10.5でさらに強化されたようです(私はまだV10なので未確認。なおElementsやArtistでも対応しているとのことです)。
「非録音時の MIDI 入力データを記録 (Retrospective MIDI Record)」をオンにする
ただ、Cubaseの起動はSSD環境でもそれなりに時間を取ります。DAWを常駐させている方は問題ないと思いますが、そうでない場合DAWを立ち上げている間に思いついたフレーズを忘れてしまうことがあるかもしれませんね。
Ivory
Pianoteq以外では、ピアノ音源Ivoryのスタンドアロン版(CantabileというVSTホストがベース)に録音機能があります。自動録音も可能ですが、録音されたデータのプレビューや取捨選択に一手間かかる(※)ので、作曲用途ではPianoteqほどスムーズな作業を期待できないかと思います。
※録音したMIDIや音声データをアプリのMedia Filesの項目内にセットすることで、データのプレイバックが可能になります。ただしファイルがたくさんあって、それぞれ1個ずつ聴いていきたいという場合は、この作業が面倒です。
なおこのアプリはIvory専用のはずですが、他のVSTiを起動させることも一応可能です。ただし、私の環境ではKONTAKTを立ち上げると動作が不安定なような気も。
もちろんCantabile自体も有償・無償合わせて3つのエディションが提供されていますが、無償版のLiteは録音機能がついていないようです(もともとあったらしいが、後から削除された?)。