2025(R7)年の青森県立高入試、数学のプチ解説
青森県立高校の入試問題、2025(R7)年版は以下のサイトからダウンロードできます。
2025年の数学は、率直に言うとかなり難しい問題でした……一通り解いてみたところ難問が次から次へと出てきて、3年分ぐらいの入試問題を解いたような気分です。図形問題に難問が集中したため、図形が苦手な受験生には地獄のような試験だったのではないでしょうか。
案の定、80点以上取れた受験生は全体の3%もいなかったということです。前年は14%もいたのに、驚きの結果となりました。
注目点としては、相似の証明問題をフル記述で書かせる問題が久しぶりに登場したところです。合同・相似の証明は毎年出されるのですが、ずっと穴埋めタイプの出題が続いていたため、もっと記述の練習しておけばよかった!と後悔した受験生も多かったのではと思います。学校の定期テストレベルの基本的な証明問題ではありますが、完全解答は30%台と低めになりました。
それでは、具体的に問題をピックアップして見ていきたいと思います。一応、問題用紙なしでも読めるように記事を作っていますが、できれば手元に問題があった方がイメージがつかみやすいとおもいます。
大問1
小問の寄せ集めが43点分出題されました。ここは毎年同じ出題パターンで、難易度も変わらず解きやすい問題が多めです。
昨年は出題のなかった確率分野ですが、(5)でスタンダードな問題が出てきました。確率は毎年出るものとして対策しておく必要がありそうです。当たりくじ、はずれくじの1個1個に番号を振るのがポイント。

(8)は速さの問題でこれもよく出てきます。解き方が何通りかある中で、一番簡単なのは比例式に当てはめてしまうという方法。答えは22.5分と出てきますが、小数部分はきちんと秒に変換しなくてはいけませんので、この計算もよく確認しておく必要があります。

別解として、素直に算数の問題として計算するという方法も載せておきます。

大問2
作図の問題と、文字式を使った証明問題が穴埋め形式で出題され、いずれも基礎レベルの解きやすい問題でした。ここまでで「今年の数学は簡単かも?」と淡い期待を抱いた受験生はこの後絶望を味わうことになります……
大問3
例年通り、図形問題が出題されました。問題文がシンプルなため油断してしまうのですが、4問中2問がなんと正答率3%という厳しい設問です。ここで時間を使い過ぎると後半の問題が手付かずになってしまうため、ある程度で一旦手を引き次の問題に行く勇気も必要です。
まずは(1)で相似の証明問題から始まります。最初に説明した通り、穴埋めタイプではないフルの記述での証明は久しぶりの出題でした。正答率30%という結果ではあるものの、満点でなくとも4点中2〜3点分書けた受験生は多かったと思われます。
証明問題は、問題文に書いていることを拾って書き写すだけで点数につながることもあるので、ずるい話かもしれませんが「とりあえず何か書いておく」姿勢が大事となります。
証明の次は、辺の長さを求める問題(イ)に続くいつものパターン……と思ったら、ここで正答率3%の厄介なものが出てきてしまいました。下図のxの長さを求める問題です。

二等辺三角形を活用しながら、三平方の定理に当てはめる解法に気づけばよいのですが、相似比の問題だと思い込んでこだわり続けると落とし穴にはまってしまいます。
次の問題(2)は空間図形からの出題で、こちらも嫌な予感がします。横に倒した三角柱の切り口の面積を求める問題(イ)は大変難易度が高く、正答率3%となりました。ただ、個人的には正答率1%以下でもおかしくないと思っていたので、それを上回ったのは良い意味で驚きです。
空間図形はさまざまな方向から見ることが大切です。ここは真上から見てみましょう。切り口が一直線になることに気づけば正解に少し近づきます。

そして、三角柱を4つの三角錐に分解して体積を利用するのですが、これに気づくのは普段からハイレベルな問題に取り組んでいないと難しいです。計算量も多く時間がかかります。

大問4
ここは毎年恒例のグラフ問題4問セットとなっております。最初の2問は放物線の変域、三角形の面積といった、学校の定期テストでもよく出てくる定番問題でした。3問目、(3)のアはグラフの傾き(変化の割合)についての基本的な出題……と言いつつ、これを苦手にする受験生は結構多いです。
最後の問題、(3)イは正答率2%となってしまいました。全体的に計算量の多い試験問題のため、時間不足が影響していると思われます。下図のtの値を求めるという設問ですが、相似比を使うとシンプルに解くことができます。

大問5
例年だと「規則性」に関する出題のはずが、ここも図形問題になってしまいました。設問が見慣れない形だったり、式変形がちょっと特殊になったりで全体的に正答率は低めです。
例えば下の(2)イでは、x-yの値を求めよという設問に戸惑った受験生も多かったのではないでしょうか。三平方の定理に当てはめ、因数分解をうまく使いながら式変形していきます。

次のウの問題は、円周角の定理を使うことにすぐ気がつけばOKですが、そうでないとちょっと苦しいかも。

そして最後の問題(エ)は驚きの正答率0.2%でした。三角形の面積を求めるために、どこを底辺として考えるかがポイントになります。問題の流れ的に、前問で長さを求めたBCを底辺とすればよさそうに見えるのですが、そうするとうまくいきません。

この大問5の正答率が軒並み低いのは、やはり単純に時間が足りないことの表れなのかもしれません。ここまでの一連の問題をわずか45分で解くというのは、正直かなり厳しいと感じました。ここまでシビアな出題の年はそうそうありませんので、過去問に取り組む受験生の方は、この年の数学に限っては時間を気にせず、じっくりと解いてみることをオススメします。


