どっちが動脈で、どっちが静脈?(血液・血管の名称)
心臓や肺をつなぐ血管や、流れる血液の名称についての整理です。少々紛らわしいですが、コツをつかめば簡単に得点源になります。
血管については、心臓から出ていく血液が流れるのが動脈で、心臓に戻ってくるのが静脈です。動脈は「動」という漢字を使うのですが、まさに心臓のポンプが「動」いて、心臓から肺や全身に血液を送り出していくというイメージを持っておけばOKです。全身と血液をやり取りする血液は「大動脈」のように「大」がつき、肺と行き来する部分は「肺静脈」のように「肺」の文字が付きます。
血液については、酸素が多い新鮮な血液か、それとも二酸化炭素の多く古い血液が流れるかで名称が変わってきます。後述しますが、「動」脈なのに「静」脈血が流れる部分がありますので、迷ったら上の図表の通り判別してみてください。
それでは、実際の心臓の図を使って、血管などの名称を答える練習をやってみましょう。
心臓の内部の名前について補足すると、まず左・右が反対になることに注意です。自分の真正面に人がいて、その人の心臓を覗き込んでいるイメージです。そして、心臓上部の狭い部分が「房」、下部の広い部分が「室」となります。それでは問題をどうぞ。
解答は以下の通りです。
A: 大静(脈) | 1: 右心房 | あ: 静脈(血) |
B: 肺動(脈) | 2: 右心室 | い: 二酸化炭素 |
C: 肺静(脈) | 3: 左心房 | う: 動脈(血) |
D: 大動(脈) | 4: 左心室 | え: 酸素 |
AからDまでの流れで、血管の名称が「静脈、動脈、静脈、動脈」と交互になっていることに気付いたでしょうか。これを覚えておけば、 問題をとても楽に解くことができます。
そして一番気をつけるべき箇所はBとCの部分。例えばCで血液の名称は肺「静」脈なのに、流れる血液は酸素たっぷりの「動」脈血となっていて、名前が一致しないため要注意です。
この問題でスッと解答を出せるようになれば問題はありませんが、念のために体全体の循環を表した図でも確認しましょう。記号や矢印の色は先ほどの問題と一致しています。
(A: 大静 B: 肺動 C: 肺静 D:大動)
肺で酸素を取り込んだ血液が全身(の毛細血管)に行き渡り、古い血液は心臓に戻っていく一連のルートをたどってみて下さい。