have beenの使い方特集。現在完了と現在完了進行の違いも。
現在完了形で出てくるhave beenの使い方について、継続・経験・完了の3つのケースに分けてご紹介してみたいと思います。簡単にまとめると
- 継続
- ずっと~である、ずっと~にいる
- 進行形で、ずっと~している(最中)
- 経験
- have been to~で「~に行ったことがある」
- 完了
- have been to~で「~に行ってきたところだ」
という形になるのですが、今から1つ1つについてご説明いたします。
なお、現在完了形の簡単なまとめは別ページを作ってあります。それから、塾の授業でもよく質問を受ける、現在完了形と現在完了進行形のまとめの図表を、このページ真ん中にご用意してあります。
継続
beenというのはbeの過去分詞形なのですが、be動詞を使った文を並べてみました。上が現在形、下が現在完了形です。
be動詞は、前後の言葉をイコールで結ぶ接着剤のようなもので、日本語にするなら「である」「にいる」のような訳し方をします。簡単な例を見てみましょう。
- ~である(状態・様子)
- I am hungry.
- We are movie fans.
- ~にいる(場所)
- His father is in Nagoya.
現在の話ならis, am, areの3種類を、過去形ならwas, wereの2種類を使い分けていくわけですが、いずれの例も、私=空腹、私たち=映画ファン、彼の父=名古屋の中、というふうにイコールの関係が出来上がります。
be動詞を現在完了形に置き換えていくとhave beenになります※が、現在完了は昔と今を結びつけるときに使うので、意味合いとしては昔から今まで「ずっと~である」とか「ずっと~にいる」という感じになります。
現在形(=今) | 現在完了形(=今までずっと) |
---|---|
I am hungry. | I have been hungry. |
We are movie fans. | We have been movie fans. |
His father is in Nagoya. | His father has been in Nagoya. |
※主語が三人称単数、つまりis, am, areの中でisをつかう主語の場合は、haveをhasに変えてhas beenとなります。
ということで上の表の右側、完了形の文は「私はずっと空腹だ」「私たちはずっと映画ファンだ」「彼の父はずっと名古屋にいる」という訳になります。現在完了の場合、for(~の間)やsince(~から)をセットで使うことが多いので、合わせてご確認ください。
現在形(=今) | 現在完了形(=今までずっと) |
---|---|
I am busy now. | I’ve been busy since last week. |
He is at home today. | He has been at home for three hours. |
表の左側は、上から「私は今忙しい」「彼は今日家にいる」となります。右側は「私は先週からずっと忙しい」「彼は3時間ずっと家にいる」と訳します。
進行形について
今まさに「やっている最中」の行動を表現するには、be動詞と一緒に動詞の-ing形を続けていきます。このbe動詞をhave beenに置き換えると「現在完了進行形」になり……とこう書いても疲れるだけですので、図表をご用意しました。
この4つは、違いがいまいちハッキリ感じられないと思います。絶対の基準ではありませんが、こんな感じで使い分けてみてはどうでしょうか。
- 継続的に「ずっとやってきたんです」と、時間の長さをある程度感じるときは、完了形(表の下半分)になりやすい
- 今まさに「やっている」リアルな感じ(ライブ感?臨場感?)を出したい場合は、進行形(表の右半分)になりやすい
経験
経験を表す完了形では、been to ~で「~に行ったことがある」という表現が本当によく出てきます。肯定文・疑問文・否定文の例を1つずつどうぞ(election=選挙)。
- She has been to the zoo many times.
- Have you ever been to an election?
- I have never been to another country.
訳はそれぞれ「彼女はその動物園に何回も行ったことがある」「あなたは今まで選挙に行ったことがありますか?」「私は他の国に一度も行ったことがない」となります。
ところで、toは「~に」「~へ」など、方向を指し示す単語です。場所を表す単語の中には、there, home, abroad(そこに、家に、海外に)など、方向に関する意味まで含まれていること(副詞)がありますので、このときtoは必要ありません。
- have been there (そこに行ったことがある)
- have been abroad (海外に行ったことがある)
完了
たった今ご紹介したbeen to 〜は、実は「経験」以外の表現でも使えます。「~に行ってきたところだ」という完了の意味になります。
- I’ve been to the supermarket.
- She has just been to Ken’s house.
これらは「私はスーパーに行ってきたところだ」「彼女はちょうどケンの家に行ってきたところだ」と訳します。
ところで「行く」という動詞はgoですが、これを過去分詞形にしたgoneは「行ってしまった」という意味になり、その人が「ここにはいませんよ」ということを伝えるニュアンスで使うことになります。
- My mother has gone to the supermarket.
- He has already gone to bed.
上の例は「母はスーパーに行ってしまった」「彼はもうベッドに行って(寝て)しまった」となります。